Boys Love NET – SH Vol,19
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SH Vol,19

この記事は約4分で読めます。

ずっと収まってたはずの過呼吸の発作。
カラダって正直なんだなぁ…って思う。
ユウが事故死したあの頃、俺は頻繁に過呼吸の発作を起こしてた。
いつも発作を起こしてたきっかけは、大切な人との別れとか、ユウとの思い出の物を見つけた時や、けが人の出るような事故現場に遭遇した時とか。
その発作もヒロと付き合うようになってからは段々と回数も減って、ここ数年は全然出てなかった。
発作のきっかけは多分、自分の荷物を車に積んでた時に、例の彼女が来たこと。


ムカつくくらいに勝ち誇った顔をして、
《やっとヒロヤと別れたみたいね、これでヒロヤは私のものよ。あなたが居る限り私はヒロヤの全てを手に入れられないんだから、あなたは早くココから消えてちょうだい。さっさとヒロヤから離れてよ!!》
…って。
ヒロはなんでこんな性格ブスの女が良いんだろうって、俺はこんなヤツに負けたのか…って思った時にはもう発作は起きてた。
苦しくて思うように息ができない。
その時ちょうど、俺を心配して様子見に来てくれたミナ姉がそこに来てくれて、俺の様子を見て急いでヒロを呼びに行った。
意識が朦朧とする中で、ヒロが処置してくれてるのがわかった。
少しずつ発作がおさまって、呼吸が楽になりだした頃、あの女はヒロに対して怒鳴りだした。
《なんでこんなヤツを助けるのよ。こんなヤツ死んだってどーなったって良いじゃない。ほっとけば良いでしょ!!》
その瞬間、
――パンッ!!
ヒロが女を叩いてた。
『いい加減にしろ!!人が下手に出てりゃ、好き勝手言いやがって!!あの事もバラしたきゃバラせば良いだろ、やっぱり俺はユズとは別れない。誰が何と言おうと絶対にだ!!』
《何言ってるのよ、バカじゃないの?私がバラせば困るのはヒロヤだけじゃ無いのよ、コイツも困るのよ。それにいいの?コイツが仕事クビになっても。》
『勝手にしろ!!ユズをこんなに苦しめてまですることじゃない。いいからバラせよ!!』
2人の激しい言い争いとその内容にわけがわかんなくて俺もミナ姉もただ見てるだけになってたら突然女が泣き出した。
《ヒロヤは何で私を好きになってくれないのよ、薬使って抱いてもらおうとしても結局ダメだった、弱味握って迫っても結局ダメ、無理矢理別れさせようとしてもダメ、何で私が男なんかに負けなきゃいけないのよ、どうやったら私を好きになってくれるのよ!!》
『俺はユズ以外の誰も好きになったりしない、だからアンタがどんな汚い手を使っても俺の心までは手に入れられない。それは前々から言ってたはずだ。』
《うるさい!!黙れっ!!》
いきなり女が叫んだと思ったら、自分の鞄の中から果物ナイフを取り出して、突然ヒロに切りかかってきた。
『何やってんだ、やめろ、落ち着け!!』
《どうやってもヒロヤが手に入んないなら、ヒロヤと一緒に死んでやる!!》
女は明らかに正常ではない様子でヒロに切りかかろうとしてた。
ヒロが危ない…そう思った時には俺の体は勝手に動いてた。
「ヒロ、危ないっ!!」
ヒロの前に出た瞬間体が熱くなって、そして横腹に激痛がはしる。
「…っ!!」
『ユズっ!!大丈夫かっ!!』
「大丈夫。ちょっと痛いけど平気だよ。」
すると、女は正気に戻ったようで
《…私…何を…。…私はただヒロヤがほしかっただけなのに…》
それまで黙ってたミナ姉が俺の様子を見て、俺が大丈夫だと言うと女に近づいて、
【あのさぁ、あんた自分の性格考えたことある?そんな性格ブスじゃ誰からも好きになってもらえないよ。何でヒロ君が自分に振り向かないからって無理矢理奪おうとしちゃうわけ?】
《でも、私はヒロヤが好きなの、欲しいんだもん。》
【あんたが何言ってもこの2人は別れないよ。ラブラブだもん。今回はヒロ君の優しさのせいであんたからユズを守るために別れ話が出ちゃったけどさ、仮に別れちゃってたとしても、絶対に2人を元に戻すつもりだったし。】
《あなた、なんでそんなにこの2人の味方で居られるのよ。男同士なのよ。変じゃない。》
【変なのは、そーゆー偏見もって2人を見てるあんたのほう。好きになった人がたまたま同性だった。それだけでしょ?それに、ユズには今度こそ幸せで居てもらいたい、だから見方する。それじゃダメ?】
その後も女はミナ姉に色々言われてたけど、やっと納得してくれたらしく、ヒロの事はもうあきらめる、もう何もしないから安心してって、ゴメンってそう言った。
体は痛かったけど、この女もただヒロが好きだっただけ、俺も1度ヒロから別れようって言われた時の気持ちを思うと、この女もかわいそうな人だと思えてきた。
ヒロは激怒してて警察呼ぶって言ってたけど、俺が今回だけは許してあげようって言って、渋々って感じでヒロは納得してくれた。
でも俺の傷口は浅くは無かったみたいで出血がひどく、急いで病院に運ばれた。
前に入院してたヒロの職場でもあるとこだったから、傷の原因は自分で転んで誤って刺さっちゃったってことにした。
さすがに長く入院してて体力が落ちてたせいか、俺は再び数日の予定で入院することになった。

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